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以前、一人暮らしを9年半くらいしていたことがあります。
よくよく考えると、その時の経験が現在不動産投資をしていることの原点になっている気がしますので、その内容をご紹介したいと思います。
当時、私が住んでいたのはよくある2階建て木造アパートです。確か築10年くらいの時に入居しました。
間取りは1Kだったのですが、部屋は少し広めで9帖くらいあり、トイレ・風呂一体のユニットバスの物件です。
木造で音漏れが気になることはあったものの、最寄り駅からは徒歩3分くらいで、近くには商店街があり、街の雰囲気も好きでとても気に入って住んでいました。
家賃は7.9万円だったので、トータルでは900万円くらいの金額を支払ったことになります。
大家さん(70代のおじいさん)は、アパートのすぐ裏に住んでいて、自主管理をされていました。
この大家さんはよくアパートの掃除をしていて、たまに挨拶を交わしていましたが、とても感じの良い方でした。
最初は分からなかったのですが、しばらくすると周りにこの大家さんの所有するアパートがあと何軒かあり、さらに駐車場もいくつか所有している地主さんだということが、段々と分かってきました。(アパートや駐車場名に、コーポ〇〇、〇〇第2駐車場といった感じで大家さんの苗字がついてました)
東京都内でこれだけの資産を持っており、毎月一体いくらくらいの収入(軽く300~400万円でしょうか?)があるのだろうと、当時は何とも生まれながらの格差社会に悔しい思いをしたものです(笑)
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学生時代の家賃は両親が支払ってくれていたものの、高い家賃で心苦しかったですし、社会人になり自分の給料から家賃を支払うことになると、やるせない気持ちは一層強くなります。
身を粉にして必死に働いて稼いだ給料の3分の1以上の額が、毎月強制的に吸い取られていきますので、給料日にはいつも何とも言えない気持ちに襲われていました(笑)
住んでいたアパートは確か10室くらいありましたので、大家さんはこの1棟だけで毎月70~80万円もの収入を得ている計算になります。
朝から夜遅くまでストレス満載で働いて得た給料の倍以上の額を、大家さんはさくっと稼いでいる。
そんなことを夜な夜な考えていると、本当にうらやましい!!という気持ちとともに、何とも世の中の不条理が身に染みて、寝つきが悪くなっていたのを鮮明に覚えています(笑)
これだけならまだよかったのですが、名古屋に帰ることが決まり、いよいよ退去といった時にトラブルに見舞われることになります。
その時には、大家さんはお亡くなりになっており、その娘の方(60歳位?)が引き継いで管理をされていました。
とても嫌な思いをしたのですが、その内容は以下のとおりです。
(※はその時の私の気持ちです(笑))
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【退去予定の連絡をした時】
・過去に更新料の請求漏れがあったから2回分15.8万円を支払って欲しいと言われる
※直近の更新料は払っているのに、過去の請求忘れを今更言うとはどういうことか?
・それをやんわり断ると長い間家賃を据え置いてあげたのにと嫌味を言われる
※長年住んで古くなっているのに家賃を据え置いておいてあげたとは恩着せがましい。1度も滞納なく同じ家賃を支払い続けたのだからお礼を言われてもよいぐらいでは?
【退去した後】
・部屋の修繕費が敷金(15.8万円)では足らないので15万円支払って欲しいと言われる
※借主が支払うべき理由を説明できないのに安易に請求するのは適当すぎないか?
・断ると「私の兄も借主が払うべきだと言っている」と意味不明なことを言われる
※何も関係ない兄が何と言おうと知ったことではない。金持ちなのに若者イジメか?
今まで、900万円近くも支払っているにも関わらず、貸してやっていたという気持ちがありありと分かり、当たり前のように金銭を要求されて本当にむかつきました。
結局、更新料については「請求し忘れた大家が悪い」、修繕費については国土交通省の現状回復ガイドライン(インターネットで調べました)を説明し、「経年劣化だけで何も壊していないので大家負担が原則では?」とはっきり申し伝えました。
そうすると、何も言い返せず、しぶしぶご納得されたので、「大家さんならもっとちゃんと勉強してください!!」と嫌味を言って電話を切りました(笑)
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本当に嫌な思いをしましたが、大家さんという仕事に興味を持ち、自分も持たざるものから、持てる物になりたいと思った原点がここにある気がします。
ちなみに、私は苦労してお金を貯めて、また、物件を何年も探してアパートを手に入れていますので、入居者の方には自然と感謝の気持ちを持っています。
入居中に嫌な思いをされないように、トラブル発生には最速で対応したいと思いますし、何か要望があった場合も、なるべく応えたいと思っています。
少なくとも何も迷惑をかけられていない入居者の方に、家賃を毎月いただいておりながら嫌味を言う神経は持ち合わせておりません(笑)
また、生活保護の方や高齢者の方、外国籍の方など、アパートを探しづらい方もなるべく断らずにご入居していただくことで、少しでも社会貢献になったらという気持ちで運営しています。
あの悔しい思いから13年以上の月日が経ち、現在、なんとか5棟37室まで規模を拡大できました。
当時は大家さんをうらやましいと思うだけで、自分でアパート購入することなど全く想像もしていませんでした(アパートを購入しようと思ったのは、名古屋に帰ってきてからです)ので、人生というのはどうなるか本当に分かりません。
長年高い家賃を払い続けたのは、今となっては安い勉強代だったと思いますし、あの時の出来事には感謝しています。
今は大家として、自分がしたような嫌な思いを入居者の方にはさせないよう、日々努めていきたいと思います!!
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